研究課題
若手研究(B)
スフィンゴシン-1-リン酸(S1P)は癌の進展を制御する生理活性物質である。癌および正常乳腺組織間質液中のS1Pを定量し、S1Pの腫瘍微小環境における役割について研究を行った。本研究では、乳癌マウスモデルでにおいて、S1P受容体拮抗薬であるFTY720の投与により、腫瘍中のS1P濃度が低下することや、乳癌患者において、乳癌組織間質液中のS1P濃度が正常乳腺に比べて高いことが分かった。本研究はS1Pの癌微小環境における役割を検討する上で新たな視点をもたらしたと言える。
癌間質液中のS1P濃度を定量する方法がこれまでになく、研究はなされてこなかった。我々は、低速遠心分離による組織間質液抽出法を開発し、質量分析装置を用いて、間質液中のS1P濃度を定量することに成功した。癌間質液中のS1Pが癌の発育進展に関わっていることが示唆される結果が得られた。本研究はS1Pの癌微小環境における役割を検討する上で新たな視点をもたらしたと言える。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 5件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (17件) (うち国際学会 6件)
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