研究課題
若手研究(B)
Basal-like乳癌は予後不良であり、この乳癌の治療開発が早急に望まれる。BRCA1変異細胞でNFkB経路が亢進している報告からNFkB経路を抑制するBortezomibがBRCA1機能不全細胞の増殖を選択的に抑制しうるという仮説を立て検討した。細胞株実験で、BRCA1遺伝子変異及び発現低下でNFkB経路を亢進させ、Bortezomibが同経路の抑制を介しBRCA1機能不全細胞を選択的に死滅させることを確認した。最終年度は臨床検体を用いた実験で再現性の確認を行い、BRCA1発現低下の乳癌がBortezomibに高感受性である傾向を導き出した。現在本研究の結果の論文発表にむけて準備している。
Basal-like乳癌は予後不良と関連があり効果的治療方法の確立が重要である。効果的治療方法は、腫瘍だけに効果があること(選択性)と、安全性の確立された既存の薬剤で実現することが望ましい。本研究の結果により、BRCA1機能不全細胞ではNFkB経路がoncogene addictionを起こしていることを証明した。これはNFkB阻害薬がBRCA1機能不全細胞を選択的に死滅させるということである。そして本研究で用いたBortezomibは多発性骨髄腫の治療ですでに用いられている安全性の確立された薬剤である。これらの点で実用性に富んでいると考えられる。
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すべて 国際共同研究 (8件) 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)
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