研究課題/領域番号 |
16K19928
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
西垣 貴彦 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (50749695)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 胃癌 / HER2 / 5-アミノレブリン酸 |
研究実績の概要 |
複数の胃癌細胞株に5-アミノレブリン酸(5-ALA)を投与し、細胞内へのProtoporphyrin 9(Pp9)の蓄積について検討した。HER2陽性胃癌細胞株(NCI-N87)とHER2陰性胃癌細胞株(MKN45・AGS)に1mMの5-ALAを投与し、24時間後に蛍光顕微鏡で観察したところNCIN87・MKN45では赤色蛍光を示し、AGSではほとんど赤色蛍光を示さなかった。Real-time PCRを用いて5-ALAを細胞内に取り込むトランスポーターであるPEPT-1のmRNA発現量を測定したところ、NCI-N87とMKN45はPEPT-1が強く発現し、AGSではほとんど発現を認めなかった。これらのことからNCI-N87・MKN45では5-ALAを投与すると、細胞内にPpIXが蓄積することが確認された。これら2つの細胞株に5-ALAを100uM~1mMで投与し、細胞増殖が抑制されるか検討した。HER2陽性胃癌(NCIN87)では濃度依存的に細胞増殖が抑制されたのに対して、HER2陰性胃癌(MKN45)では5-ALA投与による細胞増殖抑制効果は認められなかった。このことから、5-ALAはHER2陽性胃癌に特異的に作用していると考え、5-ALA投与時のHER2抑制効果について検討した。HER2陽性胃癌細胞株(NCI-N87)に5-ALAを100uM~3mMで投与し、24時間・48時間でタンパクを回収し、ウエスタンブロット法でHER2の抑制効果について検討した。5-ALAを3mMで投与した際のHER2タンパク質の発現・リン酸化はわずかに抑制されることもあったが、再現性に乏しかった。5-ALAによる細胞増殖抑制効果はHER2タンパクの抑制以外の機序が考えられた。 上記結果を踏まえ本研究は終了とする。
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