研究課題/領域番号 |
16K19931
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
黒田 慎太郎 広島大学, 病院(医), 助教 (30457246)
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研究協力者 |
田代 裕尊
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 肝不全 / 血液凝固異常 / 肝癌 / トロンボモジュリン / 脂肪肝 / 虚血再灌流障害 / HMGB1 / トロンビン / HBGB1 / 癌 / 術後肝不全 / 肝 / 虚血再潅流障害 |
研究成果の概要 |
肝癌に対する肝切除後には血液凝固異常が生じることが知られているが、われわれは、この血液凝固異常による肝内微小循環の低下が、術後肝不全や癌の再発と密接に関わっていると考え、以下の検討を行った。肝切除後の血液凝固異常の改善を目的に抗トロンビン作用をもつ可溶性トロンボモジュリン製剤を使用し、特に肝不全を来しやすい脂肪肝マウスを用い、実験を行ったところ、トロンボモジュリン製剤の使用により、肝障害や癌の生着が有意に低減することが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肝癌に対する肝切除は最も効果的な治療法の一つだが、術後合併症や癌の再発が一定の割合で起こることが課題として残されている。その一因として肝切除後の血液凝固異常が挙げられるが、有効な治療法は報告されていない。今回のわれわれの検討では、抗トロンビン作用を示す可溶性トロンボモジュリン製剤の投与により、肝障害や癌の生着を予防する可能性が示された。同薬剤は既に感染症などによる血液凝固異常に対して日常的に使用されており、臨床応用への可能性は高い。実臨床における肝癌の肝切除の安全性や、長期成績の向上が期待される。
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