研究課題/領域番号 |
16K20012
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
脳神経外科学
|
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
岡 史朗 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (20420531)
|
研究協力者 |
Ayata Cenk
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | subarachnoid hemorrhage / spreading depolarization / intracranial pressure / cerebral blood flow / rat / くも膜下出血 / 早期脳損傷 / 遅発性脳虚血 / ROCK2阻害 |
研究成果の概要 |
Cortical spreading depolarization(以下CSD)は脳灰白質において神経およびグリア細胞の脱分極が自己伝搬し拡散する現象である。近年くも膜下出血急性期においてこの現象が観察され、病態への関与が注目されている。我々はくも膜下出血後必発する脳圧上昇がCSDの発生や脳循環代謝与える影響について動物モデルを用い検討した。その結果脳圧が上昇するとCSD発生時の脳循環の需要と供給バランスが破綻し、その結果脳代謝も正常とはかけ離れた動態を示すことが明らかとなり、くも膜下出血直後のように高い脳圧下のCSD発生は脳障害に関わることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々は脳圧上昇がCSDに与える影響を動物モデルを用いて研究した。その結果くも膜下出血直後のように高い脳圧下のCSD発生は脳障害に関わることが示唆された。また脳圧が上昇した分だけ血圧を上昇させると破綻した脳循環代謝が正常化することも発見した。このことはくも膜下出血に関わらず脳圧上昇を伴いやすい脳卒中や頭部外傷患者の治療において非常に重要な指針となる。すなわち、脳圧亢進患者においてその状態に併せて血圧を維持コントロールすることが正常な脳循環代謝を維持し二次的脳損傷を最小限に食い止める可能性があることが示唆され、今後の治療に大きな影響を与えると考えられる。
|