研究課題/領域番号 |
16K20025
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
市村 佐衣子 (林 佐衣子) 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 共同研究員 (30464952)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 脳腫瘍 / 分子生物学 / 脳神経疾患 |
研究成果の概要 |
1p19q共欠失を持つグリオーマ57例における予後因子の検討を行ったところ、治療開始時の年齢、手術摘出率、腫瘍最大径、初回補助療法、組織型、MGMTメチル化の有無などの因子と予後との関連性はなく、Grade Ⅲと19p gainが予後不良因子であることが示唆された。 妊娠中あるいは分娩後に発症した脳腫瘍13例においてVEGFR-1/2、EGFR、c-Mycは妊娠におけるいずれの時期でも発現が認められ、性ホルモンレセプター及びHER-2は分娩直後に発現が多く認められた。c-Mycの増幅あるいは発現増加が複数の症例で認められ、妊娠中あるいは分娩後に腫瘍が増大する機序との関連性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1p19q共欠失を持つ神経膠腫について、染色体解析、遺伝子解析などを行い、臨床情報と照らし合わせ、今後の治療方針の決定や経過の推測に有用な情報を得る事を目的とし、研究を行った。Follow-up中央値は約9年と類似の既報告に比べて長く、意義ある報告であったと考えられる。 妊娠に関連して発症(症状が出現)あるいは症状の増悪を認めた脳腫瘍症例は極めて稀であり、現時点でそれらの症例に対し分子生物学的解析を行った国内外での報告は殆どみられない。本研究で得られた知見が将来妊娠中あるいは分娩後に発症した脳腫瘍患者の治療や予後の予測において有益となる可能性がある。
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