研究課題/領域番号 |
16K20120
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
麻酔科学
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
柴田 志保 福岡大学, 医学部, 助教 (50708063)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 複合性局所疼痛症候群 / TNF-α / TNF-α中和抗体 / 局所投与 / 抗TNF-α抗体 / TNF-α阻害薬 |
研究成果の概要 |
複合性局所疼痛症候群(CRPS)は難治性の慢性疼痛である。CRPSの病態機序は解明されておらず、新しい治療の開発が望まれている。本研究では、CRPSモデル動物を作成し、腫瘍壊死因子-α(TNF-α)中和抗体局所投与の治療効果を検討した。TNF-α中和抗体局所投与後、痛みの閾値は正常化し、傷害坐骨神経で誘導されていた炎症反応も改善した。以上の結果から、TNF-α中和抗体の局所投与はCRPSに有効な治療となり得ると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、原因不明の難治性疼痛疾患であるCRPSの新しい治療の開発を目指すものである。慢性疼痛の形成と維持に深く関わっている可能性が示唆されているTNF-αを阻害することは、CRPSの症状を劇的に改善し、重症化を防ぐことが予想される。TNF-α阻害薬の全身投与は免疫低下による合併症のリスクを伴うが、低用量の局所投与であれば、合併症発生リスクを軽減し、より安全に治療できる可能性がある。さらに、他の難治性慢性疼痛への応用も可能かもしれない。慢性疼痛によって生じる経済的、社会的損失は世界的にも問題視されており、社会的意義の高い研究であると思われる。
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