新規治療法の開発をめざした前立腺癌進展における免疫細胞関与の機序の解明

• 研究課題/領域番号: 16K20137
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 泌尿器科学
• 研究機関: 大阪大学
• 研究代表者: 林 拓自 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (50747079)
• 研究期間 (年度): 2016-04-01 – 2018-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2017年度)
• 配分額: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円); 2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円); 2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
• キーワード: 前立腺癌 / 免疫細胞 / 高脂肪食 / 炎症 / HVJ-E / 抗PD-1抗体 / モデルマウス / 癌

研究成果の概要

前立腺癌モデルマウスにHVJ-Eと抗PD-1抗体を併用投与するも明らかな腫瘍縮小効果を認めなかった。
モデルマウスに高脂肪食を投与すると前立腺癌の増殖と局所の免疫細胞の変化が起こり、それらはセレコキシブ投与で抑制された。さらにそれらの変化とIL6シグナルが関連していた。
また前立腺癌患者における末梢血単球数が腫瘍組織内マクロファージ浸潤を反映しており、病理学的予後不良因子および術後生化学的再発を予測できることを明らかにした。

研究成果

• [雑誌論文] Peripheral blood monocyte count reflecting tumor-infiltrating macrophages is a predictive factor of adverse pathology in radical prostatectomy specimens. (2017)
  • 著者名/発表者名: Takuji Hayashi, Kazutoshi Fujita, Satoshi Nojima, Yujiro Hayashi, Kosuke Nakano, Yu Ishizuya, Cong Wang, Yoshiyuki Yamamoto, Toshiro Kinouchi, Kyosuke Matsuzaki, Norihiko Kawamura, Kentaro Jingushi, Atsunari Kawashima, Akira Nagahara, Takeshi Ujike, Motohide Uemura, Ryoichi Imamura, Eiichi Morii, Norio Nonomura
  • 雑誌名: The Prostate 巻: 77 ページ: 1383-1388
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] Serum monocyte fraction of white blood cells is increased in patients with high Gleason score prostate cancer. (2016)
  • 著者名/発表者名: Takuji Hayashi, Kazutoshi Fujita, Go Tanigawa, Atsunari Kawashima, Akira Nagahara, Takeshi Ujike, Motohide Uemura, Tetsuya Takao, Seiji Yamaguchi, Norio Nonomura
  • 雑誌名: Oncotarget 巻: -
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
• [学会発表] 高脂肪食は局所のIL6シグナルを介した炎症反応によって前立腺癌の進展を促進する (2018)
  • 著者名/発表者名: 林 拓自、藤田和利、野島 聡、林裕次郎、中野剛佑、石津谷祐、王 総、山本致之、木内利郎、松崎恭介、神宮司健太郎、加藤大悟、河嶋厚成、氏家 剛、永原 啓、植村元秀、森井英一、辻川和丈、野々村祝夫
  • 学会等名: 第27回泌尿器科分子・細胞研究会
• [学会発表] 高脂肪食摂取は前立腺癌の進展を促進し、局所の免疫細胞を変化させる (2017)
  • 著者名/発表者名: 林 拓自、藤田和利、石津谷 祐、王 総、山本致之、木内利郎、松崎恭介、川村憲彦、河嶋厚成、氏家 剛、永原 啓、植村元秀、野々村祝夫
  • 学会等名: 第26回泌尿器科分子・細胞研究会
  • 発表場所: 大分
  • 年月日: 2017-03-10
• [学会発表] 前立腺癌モデルマウスにおいて、高脂肪食は癌の進展と前立腺組織内免疫細胞の腫瘍促進性変化を起こす (2017)
  • 著者名/発表者名: 林 拓自、藤田和利、石津谷 祐、王 聡、山本致之、木内利郎、松崎恭介、川村憲彦、河嶋厚成、氏家 剛、永原 啓、植村元秀、野島 聡、森井英一、野々村祝夫
  • 学会等名: 第105回日本泌尿器科学会総会
• [学会発表] High fat diet-induced inflammation accelerates tumor progression in mice model for prostate cancer (2017)
  • 著者名/発表者名: Takuji Hayashi, Kazutoshi Fujita, Yu Ishizuya, Cong Wang, Yoshiyuki Yamamoto, Toshiro Kinouchi, Kyosuke Matsuzaki, Norihiko Kawamura, Atsunari Kawashima, Takeshi Ujike, Akira Nagahara, Motohide Uemura, Satoshi Nojima, Eiichi Morii, Norio Nonomura
  • 学会等名: AUA 2017 Annual Meeting
• [学会発表] 前立腺癌モデルマウスにおいて高脂肪食による腫瘍進展は免疫反応と関連する (2017)
  • 著者名/発表者名: 林 拓自、藤田和利、野島 聡、木内利郎、松崎恭介、神宮司健太郎、河嶋厚成、氏家 剛、永原 啓、植村元秀、辻川和丈、森井英一、野々村祝夫
  • 学会等名: 第76回日本癌学会総会
• [学会発表] 高グリソンスコアの前立腺癌患者の末梢血中単球分画は上昇している (2017)
  • 著者名/発表者名: 林 拓自、藤田和利、谷川 剛、山本致之、木内利郎、松崎恭介、川村憲彦、河嶋厚成、氏家 剛、永原 啓、植村元秀、高尾徹也、山口誓司、野々村祝夫
  • 学会等名: 第55回日本癌治療学会総会
• [学会発表] 遺伝子改変前立腺癌モデルマウスにおける局所での免疫細胞の検討 (2016)
  • 著者名/発表者名: 林 拓自、藤田和利、石津谷 祐、王 総、山本致之、木内利郎、松崎恭介、川村憲彦、河嶋厚成、氏家 剛、永原 啓、植村元秀、野々村祝夫
  • 学会等名: 第75回日本癌学会総会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2016-10-06
• [学会発表] 遺伝子改変前立腺癌発症モデルマウスの樹立とその自然史 (2016)
  • 著者名/発表者名: 林 拓自、藤田和利、山本致之、木内利郎、松崎恭介、川村憲彦、中田 渡、吉田栄宏、河嶋厚成、氏家 剛、永原 啓、植村元秀、野々村祝夫
  • 学会等名: 第104回日本泌尿器科学会総会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 2016-04-23