研究課題/領域番号 |
16K20221
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
福田 篤 北海道大学, 大学病院, 医員 (70609742)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 後天性中耳真珠腫 / Notchシグナル / 後天性真珠腫 / 耳科学 |
研究成果の概要 |
リアルタイムPCRを用いて後天性中耳真珠腫におけるNotchシグナル関連遺伝子の発現解析を行った結果、中耳真珠腫上皮は正常外耳道皮膚に比べて、有意にNOTCH1の発現低下を認め、その標的遺伝子であるHES1の発現低下傾向も認めた。Hes1ノックアウトマウスを用いた研究では、NotchシグナルがHES1を介して顆粒層への分化を抑制することにより、有棘層の数を維持することで適切に表皮細胞の分化を制御していることが報告されている。後天性中耳真珠腫における角化扁平上皮の異常増殖性に関して、Notchシグナルを介したHES1の発現変化が病態生理に関与している可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
後天性中耳真珠腫における角化扁平上皮の異常増殖性に関して、Notchシグナルを介したHES1の発現変化が病態生理に関与している可能性が本研究にて明らかになった。このことから、Notchシグナル関連分子の中から後天性中耳真珠腫に対する新たな治療標的因子が見つかる可能性がある。後天性真珠腫の発症原因は未だ明確にされておらず、依然として根本的治療は外科的治療のみであるが、新たな標的分子、シグナル伝達機構を解明することができれば、今後の後天性真珠腫治療におけるbreak throughとなり、真珠腫の非外科的治療法開発へ大きな一歩となることが期待される。
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