研究課題/領域番号 |
16K20290
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
望月 麻衣 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん幹細胞研究部, 研究員 (40726303)
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研究協力者 |
今井 隆之
松浦 一登
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 下咽頭癌 / CD271 / 細胞増殖 / 細胞周期 / 下咽頭がん / 癌 |
研究成果の概要 |
我々は、表面分子CD271が下咽頭癌において癌浸潤部に強く発現し、予後との相関性を持つ悪性度マーカーであることを報告しているが、癌におけるCD271の働きについての検討は不十分だった。本研究では、下咽頭癌におけるCD271の働きを明らかにするため、siRNAを用いたCD271ノックダウン細胞を樹立した。結果、CD271は増殖能および造腫瘍能を制御しており、ノックダウンによって静止期の誘導とCDKN1C分子の発現上昇が観察された。また、CD271はRhoAを介した細胞遊走能も制御しており、複数の経路を介して下咽頭がんの悪性度に寄与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、従来有望な治療標的に乏しかった下咽頭癌に焦点を当て、CD271という分子が癌の増殖・遊走能の制御に関与することを新規に見出した。さらに、申請者はCD271の下流で細胞周期制御分子であり、がん抑制因子としても知られるCDKN1Cが抑制されることを見出しており、癌の悪性化の要因の一つである可能性を示した。これらの結果は、CD271を標的とした治療の有望性を示しており、今後さらに研究を進めることで新規治療法の開発に弾みがつくと考えられる。
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