研究課題/領域番号 |
16K20372
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
形成外科学
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
佐野 仁美 日本医科大学, 大学院医学研究科, 研究生 (00739112)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 巻き爪 / 変形性爪疾患 / 爪 / 物理刺激 / 爪変形性疾患 / 陥入爪 / 臨床 / 外科 / 生態学 / 老化 / マイクロアレイ |
研究成果の概要 |
爪変形性疾患と物理刺激の関連を検証した。①マウスの尻尾を釣り、後ろ足にかかる物理刺激をなくした無荷重モデルを作成し、1か月後に健常マウスと比較した。その結果、無荷重モデルのマウスの爪は強く湾曲し、細胞分裂に関わるタンパク発現が低下した。②コンピュータシミュレーションモデルを用いて、爪と物理刺激の関連を検証した。その結果、応力集中部位と巻き爪や匙状爪の臨床的な弯曲部位が一致した。また、趾腹部に掛かる力がわずかでも爪湾曲部分に応力がかかり、一定以上趾腹部に掛かる力が増加しても、湾曲部分の応力上昇は比例しないことが明らかとなった。 以上より物理刺激が爪変形性疾患の病態に関与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
巻き爪に代表される爪変形性疾患は国民の10%が罹患しているとされ、頻度の高い疾患である。この原因を解明し、的確に予防し、発症しても簡単に治療出来る方法を確立するために、研究を行っている。巻き爪は、巻いた爪が両端の皮膚や軟部組織に食い込むことで疼痛・炎 症を引き起こし、Quality of Lifeの低下を招く。さらに重症例では足関節変形や歩行障害、転倒の原因となる。高齢者寝たきり原因の第3位は転倒・骨折である。爪疾患罹患例では転倒リスクが2倍以上となり、その治療や予防は社会的にも重要と言える。本研究結果より爪変形性疾患の病態と物理刺激の関連が示唆され、本研究の社会的意義は大きいと考えられる。
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