研究課題/領域番号 |
16K20400
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
救急医学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
伊原 奈帆 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (70573260)
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研究協力者 |
南嶋 しづか
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 低酸素応答 / 敗血症性ショック / 敗血症性心筋症 / プロリン水酸化酵素阻害剤 / キヌレン酸 / プロリン水酸化酵素PHDの阻害剤 |
研究成果の概要 |
プロリン水酸化酵素(PHD)阻害剤がLPS誘発性敗血症モデルの生存率を改善するのは、敗血症性心筋症の軽減効果であると予測し検討した。 まずPHD阻害剤を投与することで生存率が改善し、左室機能不全が軽減されることを確認した。炎症性サイトカインの変化はみられなかったため、そのほかのメカニズムを考えキヌレン酸に注目した。血漿中キヌレン酸濃度を測定したところ、PHD阻害剤を投与した群で有意に増加していることが確認された。次に、LPS誘発性敗血症マウスにキヌレン酸を投与し、左室機能の変化を測定したところ左室機能が劇的に改善した。最後に、キヌレン酸投与による生存率を観察したところ投与群で著しく改善した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PHD阻害剤(FG-4592)はエンドトキシンショック後の心機能不全を軽減し、生存率を改善した。PHD阻害剤の心筋保護作用には抗炎症効果だけではなく、血中キヌレン酸の増加が関与していることが示唆された。キヌレン酸はエンドトキシンショック後の心機能不全を軽減し、生存率を改善した。PHD阻害剤やキヌレン酸は敗血症性心筋症の新たな治療戦略の一つになりうるかもしれない。
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