研究課題/領域番号 |
16K20412
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
李 智媛 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 助教(特定教員) (70711274)
|
研究協力者 |
飯村 忠浩
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | osteoclast / osteoblast / chemokine receptor 5 / bone metabolism / chemokine / bone / CCR5 / RANKL / chemokine receptor / RNA-sequence / histomorphometry |
研究成果の概要 |
以前の研究成果として、ヒト培養破骨細胞分化実験系において、抗CCR5中和抗体は破骨細胞の機能分化、特にアクチンリング形成を阻害した。そのメカニズムはCCR5がRANKLやインテグリンを介したシグナルと共役して、破骨細胞の細胞骨格と運動性を調節すること、その際、small GTPasesであるRacおよび Rhoの活性化が重要かつ必要十分であることが明らかとなった。また、CCL5の中和抗体投与マウスでは破骨細胞形成が抑制され骨量が増加した。これらの観察結果は、上記の疫学研究を裏付ける結果であり、CCR5を標的としたHIV治療が骨吸収性疾患に対してもメリットをもたらす可能性を示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
HIV感染治療薬の標的分子であるCCR5が骨の代謝も調節していることを解明した。抗CCR5治療薬はHIV感染患者の延命に大きく貢献しますが、高齢化に伴う運動器疾患への影響が懸念されていた。今回の研究でCCR5が骨を吸収する破骨細胞にも存在し、CCR5の機能抑制は破骨細胞の骨吸収能を抑えることを解明した。さらに、動物実験では、CCR5の機能抑制が骨粗鬆症を抑えることを発見された。これらの実験観察は、抗CCR5治療薬はHIV感染症のみならず、骨粗鬆症を始めとする骨吸収性疾患に対してもメリットをもたらす可能性を明らかにした。
|