研究課題/領域番号 |
16K20462
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
半場 秀典 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (90634006)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | アブフラクション / クラック / マイクロCT / 脱灰 / NCCL / 疲労破壊 |
研究成果の概要 |
アブフラクションのメカニズムを解明するため,脱灰とマイクロクラックの進行の関係について3次元的に非破壊で観察可能なマイクロCTを用いて検討を行った.NCCLを有する小臼歯を脱灰後,マイクロCTおよびSEMを用いてミネラル変化およびクラックを解析した.脱灰後,歯冠側面やCEJ下の顕著なミネラル低下が認められ,クラックの長径および幅径は有意に増加した.SEM像とマイクロCT像の同部位にクラックを観察した.これらの結果,クラックに沿って脱灰が進行することが示唆された.また,マイクロCTはクラックを非破壊で3次元解析できる点で有利であり,アブフラクション解析モデルに有用であることが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エナメル質が菲薄化した歯に過度な咬合力が加わることにより,エナメル質から象牙質へ達するマイクロクラックが生じる可能性があり,臨床症状として歯の審美障害,歯の破折,歯髄疾患などを引き起こす誘因となる.非う蝕性の歯頸部欠損は咬合が関与すると考えられ,アブフラクションと呼ばれる.マイクロクラックの3次元的観察の結果から,脱灰によるエナメル質のマイクロクラック長さと幅の増加を認めた.このことは,脱灰が歯頸部に存在したクラックに沿って進み,CEJ付近のエナメル質の菲薄化と,咬合による歯頸部の応力集中などによって歯頸部欠損がさらに進行する可能性が考えられた.
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