研究課題/領域番号 |
16K20586
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
外科系歯学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
矢内 理沙 (糸永理沙) 九州大学, 歯学研究院, 共同研究員 (60755271)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 脂肪幹細胞 / BMP-2 / Ca / 骨再生 / カルシウム |
研究成果の概要 |
脂肪幹細胞(ASCs)は新たな再建方法として注目されている。ASCsの骨形成分化の促進には、骨形成因子(BMP-2)が有用であると提唱されているが、リコンビナントBMP-2(rBMP-2)は生産性、コスト面からその臨床応用は限定的である。このため私たちはより安全で安価な骨再生方法を検討した。細胞外Caイオン濃度を上昇させるとヒトASCsの石灰化が促進され、rBMP-2存在下での反応と同様に骨関連蛋白の発現が増強することが確認できた。このことから生体外において、Caイオンの投与がヒトASCsの骨形成分化を誘導するためのBMP-2の代替法または補助法であることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
顎顔面骨は複雑かつ緻密に構成されており、その欠損の再建には高度で繊細な技術を必要とする。現在主流となっている治療法は金属プレートあるいは自家骨を用いた再建である。金属プレートは易感染性で露出してしまう可能性があり、自家骨は安定性に優れるが、塑造性の観点や採取部位に骨欠損を生じさせることが大きな欠点となる。脂肪幹細胞は感染に強く侵襲の少ない再建方法の有力な候補であるが、臨床応用は限定的であった。今回、高い細胞外Caイオン濃度で培養することにより、脂肪幹細胞の骨形成分化を促進することが示された。このことにより脂肪幹細胞による骨再建の臨床応用への新たな可能性を探ることができた。
|