研究課題/領域番号 |
16K20653
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
矯正・小児系歯学
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
佐々木 会 明海大学, 歯学部, 講師 (60580230)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 矯正治療 / 痛み / 開口反射 / 開咬反射閾値 / 歯牙移動 / 破骨細胞 / 疼痛 |
研究成果の概要 |
本動物実験モデルにて、開口反射閾値は矯正装置装着後1日目で有意に低くなり、3日目でほぼ左右差が消滅し、7日目には左右差が反転するという結果を得た。これは、装置装着後1日目で、最大の痛みが発現することを示した。破骨細胞数は1日から7日目にかけ増加し、歯の移動量も同様に7日目で最大移動量を示すことも報告した。これらは、臨床的に認められる矯正力負荷後の痛みのレベルの経時的変化や関連痛などを表していた。また、アスピリン投与は、濃度依存的に有意に開咬反射閾値を回復することを証明した。これら理由から、新規疼痛管理薬物の探索ならびに矯正治療で生じる侵害受容機構の変化解明の一助となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本申請の特色は、矯正処置によって生じる疼痛をやわらげ、骨の代謝に影響しない鎮痛薬の探索をおこなう点である。今回研究を進めたことにより、痛みは装置装着後1日目で発現し、7日目には痛みが消失。骨を溶かす細胞数は1日から7日目にかけ増加し、歯の移動量も同様に7日目で最大移動量を示すことも報告した。また、鎮痛薬としてアスピリンの投与が痛みに及ぼす影響を検討した。アスピリンの投与により、痛みは減少し、骨を溶かす細胞も減少した。このような結果は疼痛の原因解明ならびに治療法確立に貢献する可能性も高い。以上から本研究は、矯正患者を苦痛から少しでも解放するために非常に重要なアプローチであったことが考えられた。
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