研究成果の概要 |
根尖部セメント質のビッカース硬さ(HV)および化学組成について検討を行った結果,50本のエナメル質およびセメント質のHVにおいて個体差があること,エナメル質と根尖部セメント質のHVには正の相関が認められた。さらに,Pit formation assayでは,根尖部セメント質の硬さに反比例し,吸収面積は小さくなり,有意な負の相関が認められた。また,Ca, Pの定量分析では,根尖部セメント質の硬さに比例し,Ca/P比は大きくなり,有意な正の相関が認められた。 以上の結果から,セメント質の硬さは個体差が認められ,根尖部セメント質の硬さ及び化学組成が歯根吸収の発生に影響を及ぼすことが考えられた。
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