研究課題/領域番号 |
16K20657
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
矯正・小児系歯学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
矢口 学 日本大学, 松戸歯学部, 専修医 (90732181)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Down症候群 / 歯周病 / NF-κB / ユビキチンリガーゼ / PDLIM2 / ダウン症候群 / 口腔細菌 / 遺伝子解析 / 免疫応答 / Porhyromonas gingivalis |
研究成果の概要 |
Down症候群(DS)はその特徴的な遺伝的背景により免疫応答の異常が認められ,重篤な歯周病が持続しやすいが,その機序は未だ不明な点が多い。本研究では歯肉線維芽細胞(GF)を用いた実験系により,転写因子NF-κBをユビキチン化・分解することにより炎症反応を負に制御するユビキチンリガーゼE3であるPDZ and LIM domain protein-2(PDLIM2)の遺伝子発現が,健常者由来GFに比べDS由来GFでは恒常的に低い傾向にあることが示された。従って,DSの重篤な歯周病病態にPDLIM2が深く関与している可能性が高いと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
疾患の病態解明のために,その疾患特有の遺伝子に欠損もしくは変異が生じている遺伝性疾患を利用する手法が用いられている。なかでも近年,早老症であるDown症候群(DS)由来細胞を用いたアルツハイマー病の病態解明が大きな成果をあげている。本研究ではDS由来歯肉線維芽細胞において健常者と比較して炎症を負に制御するPDLIM2の遺伝子発現が恒常的に低い傾向にあることが明らかになった。さらに,その多くが小児DS由来の試料であるため,経過を追うことで将来的な歯周病発症の有無を検討し,DSにおける免疫応答性の個体差を明らかにすることができれば,健常者における歯周病の病態解明にも応用できるものと考えられる。
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