配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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研究実績の概要 |
糖尿病患者の歯周病は重症化する。糖尿病患者の歯肉溝滲出液(GCF)中にはグリコアルブミンレベルが高いレベルで存在し,最終糖化産物(AGEs)が歯肉繊維芽細胞のIL6発現を上昇させる。申請者らは,IL6がsIL-6R存在下にて歯肉繊維芽細胞におけるICAM-1発現を上昇させる新知見を見出したが,糖尿病関連歯周炎の病態形成におけるICAM1発現の意義は不明である。そこで本研究では,①AGEsが歯肉繊維芽細胞におけるIL6およびICAM-1発現に与える影響とその発現機序について明らかにすること(基礎研究),②糖尿病関連歯周炎患者のGCF中sICAM-1およびsIL-6Rレベルを測定し,その新規バイオマーカーとしての可能性を探ること(臨床研究)を目的とした。 ①に関して、歯肉繊維芽細胞にAGEsを添加し,IL6,ICAM1,RAGE発現を定量PCR法やELISA法にて検討したところ,発現は上昇した。RAGE si RNAによりAGEs誘導性IL6およびICAM1発現は抑制され,IL6 siRNAによりAGEs誘導性ICAM1発現は抑制された。AGEs誘導性IL6、ICAM-1の産生を制御する細胞内シグナル系について調べるために,各種シグナル系阻害剤(MAPKs,NF-κB)にて前処理し,定量PCR法, ELISA法にて検討したところ,IL6,ICAM1産生は抑制された。また,WB法にて各種シグナル系(MAPKs,NF-κB)のAGEs刺激時シグナル亢進を確認した。 ②に関して,歯周炎患者および糖尿病患者のGCFを採取し,sIL-6R,sICAM-1,Calprotectinなどの発現をELISA法にて検討した。その結果,糖尿病関連歯周炎患者のGCF中にsIL-6RおよびCalprotectinレベルを多く認めたが,sICAM-1やsVCAM-1は認めなかった。
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