研究課題/領域番号 |
16K20749
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
玉井 奈緒 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任講師 (80636788)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 化学療法 / 脱毛 / スカルプケア / 皮膚生理機能 / がん看護学 / 看護理工学 |
研究成果の概要 |
目的は①抗癌剤投与における頭皮生理機能の実態②頭皮生理機能と症状の変化③スカルプケアに必要な要素を明らかにすることであった。対象者は抗癌剤治療を受ける乳癌患者で、脱毛中の頭皮の症状、皮膚生理機能を測定した。 結果:①対象者は50名。頭皮の痛み、痒み、発赤、発疹、びらんがみられた。皮膚生理機能では、TEWLが一般的な値より低下していた。②痛み・痒みとも3週後に最も多かった。発赤・発疹ともに3週後と13週後に多くみられた。TEWL、皮膚pHともに抗癌剤終了時に最も低下した。③スカルプケアの要素である「優しい素材のウィッグの使用」を行い、その結果患者の頭皮の紅斑が有意に低下した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
抗がん剤治療中は、頭皮の痛みや痒みの症状の出現、頭皮の紅斑や発疹、びらんなどの皮膚症状が出現し、生理機能が低下することが明らかとなった。これに対して、スカルプケアのコンセプトの1つである「優しい素材のウィッグの使用」を患者に導入することで、脆弱になっている頭皮とウィッグの摩擦が軽減され、紅斑の低減につながった可能性が考えられた。本結果より、抗がん剤治療中の頭皮の変化を理解し、適切な医療用ウィッグの選択を提案していくことで、患者のQOL改善に役立つことが示唆された。
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