研究課題/領域番号 |
16K20915
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
無機材料・物性
電子・電気材料工学
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研究機関 | 東京大学 (2017-2018) 東北大学 (2016) |
研究代表者 |
出浦 桃子 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (90609299)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | シリコン表面炭化 / 平衡反応 / シリコン基板 / 炭化ケイ素バッファ層 / 窒化物半導体成長 / 電子・電気材料 / 表面・界面物性 / 熱工学 / 結晶工学 / Si表面炭化 |
研究成果の概要 |
本研究では,Si基板上への高品質な窒化物半導体結晶の成長に向けて,平衡反応を用いたSi表面炭化により得られたSiC薄膜をバッファ層とすることを提案している.そのために炭化メカニズムを解明し,高品質なSiC薄膜および窒化物半導体層を得ることを目的とした.目的達成のため,炉内ガス分析を行うための小型反応装置を製作し,赤外吸収分光装置を接続して,分析実験環境を整備した.一方,Si表面炭化実験には学外協力研究室設置の反応炉を利用した.さまざまなSi基板を複数の条件で炭化し,その上にGaNを成長した.成長シーケンスを工夫することにより,表面平坦かつ単一配向の連続GaN膜を得ることに成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本提案手法は,C原料供給下でSi基板を加熱するのみと非常に簡便である.個々の反応に関する理解が進んでいる平衡論にもとづくため,従来の炭化手法よりも効率的に高品質SiC薄膜形成条件を決定できる.さらに,炉の形状によらず炭化反応を普遍的に制御でき,さらに平衡状態にあれば炉内環境が一様となるため,装置を大型化しても均一性が保持できると期待される. 本研究では,本提案手法により形成したSiC薄膜がGaN成長のバッファ層として機能することを示した.研究をさらに進めることにより高品質窒化物半導体層が得られれば,窒化物半導体デバイスの特性・機能向上の早期実現につながり,成長全体のコスト低減も見込める.
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