研究課題/領域番号 |
16K20921
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
岩石・鉱物・鉱床学
地球宇宙化学
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
越後 拓也 秋田大学, 国際資源学研究科, 准教授 (30614036)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 灰長石巨晶 / 揮発性成分 / 島弧マグマ / メルト包有物 / 灰長石 / LA-ICP-MS / ストロンチウム同位体 / 微量元素 / オストワルト熟成 / 塁帯構造 / マグマ混合 / 包有物 / EPMA / 岩石・鉱物・鉱床学 / マグマ |
研究成果の概要 |
沈み込み帯深部の未分化なマグマから晶出した灰長石巨晶に捕獲されているメルト包有物に着目し、沈み込み帯深部における揮発性成分の直接的な分析を試みた。EPMAによる定量分析の結果、佐渡島小木半島産灰長石巨晶に見出された苦鉄質メルト包有物中の硫黄はSO3換算で0.05-0.30 wt%、塩素濃度は0.01-0.12 wt% であった。さらに、Sr同位体組成分析の結果、灰長石巨晶の87Sr/86Srは0.70280-0.70340の比較的狭い範囲に収まることが判明した。この結果は、灰長石巨晶が同一起源のマグマから沈み込むスラブ由来の硫黄や塩素などの揮発性成分を取り込みながら晶出したことを示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マグマ中の揮発性成分(水や二酸化炭素、硫化水素、二酸化硫黄、塩素など)はプレートの剛性や噴火現象にとって重要である。しかし、これまでマグマだまり深部における揮発性成分の種類や量を直接分析する方法はなかった。本研究では、マグマだまり深部で成長した灰長石巨晶に着目し、そのメルト包有物を分析することによって深部マグマの揮発性成分量を見積もることに成功した。また、日本海側に位置する佐渡島の灰長石巨晶およびそのメルト包有物を調べることによって、太平洋側から沈み込んだ硫黄や塩素などの揮発性成分が日本海側にまで達していることを初めて明らかにした。
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