研究課題/領域番号 |
16K20935
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
免疫学
消化器内科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
金丸 由美 筑波大学, 医学医療系, 助教 (00708688)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 制御性T細胞 / DNAM-1 / TIGIT / 炎症性腸疾患 / CD155 / 免疫学 |
研究成果の概要 |
本研究では制御性T細胞(regulatory T cell ; Treg)におけるDNAM-1の機能を解析した。試験管内ではDNAM-1遺伝子欠損Tregの機能は正常であった。一方で生体内ではDNAM-1遺伝子欠損Tregの機能が亢進していた。分子機構としてはDNAM-1がTIGIT(DNAM-1とリガンドを共有する分子)と競合してTregの機能を抑制していることが明らかになった。これらのことから生体内の環境が本分子機構に影響していることが示唆され、炎症性腸疾患における炎症環境でいかにTregを効率的に働かせるかという点で重要な知見を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
過剰な免疫応答や炎症反応を抑制する細胞の1つである制御性T細胞は、自己免疫疾患や炎症性疾患の治療に有用であることが多くの研究から明らかになっている。制御性T細胞の機能を左右する因子の1つとして細胞表面に存在する受容体タンパク質が挙げられ、本研究で着目したDNAM-1もその1つである。本研究ではDNAM-1が制御性T細胞の機能を弱めてしまっていることを示した。このことは大きな学術的発見であると同時に、制御性T細胞を用いた治療においてDNAM-1を標的とする新たな治療法の可能性を示した点で社会的意義のある研究成果といえる。
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