研究課題/領域番号 |
16K20976
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
数学基礎・応用数学
数学解析
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研究機関 | 青山学院大学 (2020) 島根大学 (2016-2019) |
研究代表者 |
中田 行彦 青山学院大学, 理工学部, 准教授 (30741061)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 時間遅れをもつ微分方程式 / 感染症の数理モデル / 周期解 / 構造化個体群モデル / 特性方程式 / 安定性 / 免疫 / 感染症数理モデル / 時間遅れ / 微分方程式 / 平衡解 / 楕円関数 / 免疫低下 / 数理モデル / 遅延微分方程式 / 力学系 / 感染症 / 爆発解 / 大域漸近安定性 / 可積分系 / 積分方程式 / 遅延方程式 |
研究成果の概要 |
時間遅れをもつ感染症の数理モデルの解析によって、個体の免疫低下や増強が引き起こす感染症の流行動態について知見を得た。簡素な数理モデルを用いて、個体の感受性変化や異質性が、時間遅れの流行現象を引き起こすことを示した。また免疫の低下と増強を取り入れた感染症数理モデルを積分方程式によって定式化し、平衡点の唯一性に対する十分条件を得た。さらに、小児感染症の周期性を説明した時間遅れをもつ微分方程式から得られた時間遅れをもつロジスティック方程式に対して、初めて楕円関数を用いて表される周期2の解の存在を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
感染症問題への取り組みは現代社会における喫緊の課題である。感染症の流行現象は、多くの要素の相互作用による、マルチスケールで非線形な現象であり、その理解や制御において、数理モデルが果たす役割は大きい。感染症流行のメカニズムの説明においては、現象をミクロな個体レベルから構成的に人口動態を記述した構造化個体群モデルの活用が重要であり、このようなモデルの定式化から、時間遅れをもつ微分方程式など、現代においても解析が困難な方程式が現れる。これらの方程式に対する数学的な問題は、現象理解における課題でもあり、数理モデルの性質を明らかにすることは、現象理解に大きな役割を果たすと考えられる。
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