研究課題/領域番号 |
16K20979
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
言語学
実験心理学
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 (2017-2022) 東京大学 (2016) |
研究代表者 |
柴田 奈津美 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 客員研究員 (30761431)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 第一言語習得 / レファレンスセット計算 / ワーキングメモリ / 中国語 / かき混ぜ文 / 真偽値判断課題 / RS計算 / 文理解 / 第一言語獲得 / 言語学 |
研究成果の概要 |
伝統的な言語理論研究においては、言語知識と言語運用は区別して論じられ、議論されてきた。しかし、言語表現の的確性が、拮抗する二つ以上の派生と意味の対を比べることで判断される場合があることが指摘されてきた。このレファレンスセット計算(reference-set computation)と呼ばれる演算が含まれる文においては、子供は大人と異なる文解釈を示すことが指摘されてきた。本研究では、このレファレンスセット計算に着目し、日本語話者と中国語話者の子供の文解釈を調べることで、子供のレファレンスセット計算に関する詳細な分析をおこなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で着目しているレファレンスセット計算のような作業記憶に関連した演算に関する研究は、言語獲得メカニズムを解明する上で非常に重要である。Newport (1990) は、子供は大人に比べて記憶や情報処理能力など言語外の認知機能に制限があり、それがかえって言語習得において有利に働いているとするless is more仮説を提唱している。このような先行研究を鑑みると、言語習得において作業記憶は重要な役割を果たしている可能性があり、レファレンスセット計算に関する研究は言語習得メカニズムの解明に大きく貢献できると考えられる。
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