研究課題/領域番号 |
16K21001
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
電子・電気材料工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山原 弘靖 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (30725271)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | スピングラス / クラスターグラス / スピン波 / 希土類鉄ガーネット / メモリ効果 / スピンクラスターグラス / 磁気異方性 / スピンエレクトロニクス |
研究成果の概要 |
磁場・温度・光等の外場の入力履歴を記憶する履歴記憶素子の実現に向けて、ガーネット構造高温スピンクラスターグラスLu3Fe5-2xCoxSixO12薄膜を作製した。Lu3Fe5O12はフェリ磁性体で非常に小さいスピン波のダンピング定数を示す。異方性Co2+及び非磁性Si4+を置換することでランダムネスとフラストレーションを導入し、約200Kにスピン凍結温度を示すスピングラス挙動を確認した。さらに磁場及び温度の履歴を記憶するメモリ効果を示し、多数の準安定状態が存在するポテンシャル構造を有することが示唆された。x=0.1の試料においてはスピングラス挙動とスピン波励起を両立することが見出された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではスピントロニクスの中心的研究対象である強磁性体・反強磁性体のような秩序系ではなく、スピングラスという無秩序系を対象としている点に学術的特色がある。その複雑なポテンシャル構造(多谷構造)において特徴的な磁化応答は先行研究によって証明されており、スピン波との相関に発展させることは意義がある。スピングラスのポテンシャルはニューラルネットワークと同じモデル式で表現され、脳型記憶素子実現に向けた足掛かりとして社会的意義がある。
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