研究課題/領域番号 |
16K21005
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
文化財科学・博物館学
科学社会学・科学技術史
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研究機関 | 日本工営株式会社中央研究所 (2017-2018) 琉球大学 (2016) |
研究代表者 |
林 亮太 日本工営株式会社中央研究所, 先端研究開発センター, 研究員 (60761848)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 本草学 / 赭弁会 / 生物多様性 / 分類 / 江戸時代 / 動物分類学 / 海洋生物 / 博物学 / 海洋生態 / 生態学 / 文化人類学 / 分類学 / 海洋保全 |
研究成果の概要 |
本研究では、現在の分類学の形式に則って江戸時代の本草学資料に残る生物の記録を記載し再評価することで、過去の生物多様性解明に資する情報を抽出することを目的とした。江戸時代の本草学資料に残る鯨類に特異的に付着するフジツボ類の記録と、現在の鯨類へのフジツボ付着状況を比較することで宿主であるセミクジラ個体群の減少を考察した。保全生態学の現場に人文学資料を持ちこむことで過去に存在した生態系の一端を明らかにしたと言える。これまで人文学資料として認識されてきた本草学資料にはクジラやフジツボ等の動物のみならず様々な動植物を広く記録を残しており、自然科学にも応用可能な情報が多く含まれていることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本草学資料の中には、博物大名が生物を研究した成果の記録として絵に残したものがある。これには芸術品としての価値のみならず、そのスケッチに付記された所見に重要な自然史情報が残されていることも多い。採集地や日付などの「ラベル情報」が記されている場合もあり、また、当時の参勤交代などの道筋を辿る資料としての価値も指摘されている。本研究では、過去にあった生物多様性を把握するため、生態学的な資料価値を持つ本草学資料を調査した。
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