研究課題/領域番号 |
16K21074
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
自然共生システム
水工学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
原田 守啓 岐阜大学, 流域圏科学研究センター, 准教授 (00647042)
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研究協力者 |
永山 滋也
田代 喬
冨永 晃弘
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 河床環境 / 河床変動 / 生息場評価 / 数値計算 / 石礫床河川 / 産卵床 / physical habitat / 粗度層 / 数値計算モデル / 河川生息環境評価 |
研究成果の概要 |
河川地形を構成する土砂の粒径の幅が広い石礫床河川における河床変動を精度良く行うとともに、河床環境に依存する魚類等の物理生息環境評価を同時に実施可能な数値解析モデルを開発した。平面2次元河床変動解析ソルバーNays2Dを改良し、流水抵抗評価及び河床空隙率評価モデルを実装した。これらの改良により、混合粒径条件下における河床変動、河床表層の分級現象の再現性を大幅に向上させることができた。木曽川水系長良川を対象に、石礫床区間の早瀬を産卵床とするアユに着目し、開発したモデルにより、アユ産卵場の空間分布の評価を試みた。評価結果は、聞き取り及び環境DNA解析によって得られたアユ産卵場の分布を良く表現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、河川中上流域の生態系の基盤である河床に焦点をあて、河床環境に関する河川生態学の知見を、土砂水理学分野で用いられている河床変動数値解析モデルに導入するものであり、本研究成果により、河川中上流域の河川地形及び河床環境の物理的な変化と、生息場としての質の変化を同時に取り扱うことが可能となった。また、従来の数値解析手法において精度があまり期待できなかった少ない流量ステージにおける精度向上も実現した。本研究の結果、流量変動や土砂供給の変化による河川地形及び河床環境を予測・評価可能な数値解析モデルが提供されることとなり、河床環境の成因や動的な変化のプロセスに関する学際的な研究の発展に寄与する。
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