研究課題/領域番号 |
16K21082
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
精神神経科学
内科学一般(含心身医学)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中嶋 宏貴 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (20759584)
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研究協力者 |
葛谷 雅文
梅垣 宏行
柳川 まどか
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | オレキシン / 血漿 / せん妄 / 腎機能 / eGFR / クレアチニンクリアランス / 予測 / 髄液 / 血液 / インスリン / グルタミン酸 |
研究成果の概要 |
研究計画を変更し『せん妄患者と非せん妄患者での血漿中オレキシン濃度の差に関する研究』とした。老年内科に入院した70名の高齢者についてせん妄の有無と血漿中オレキシン濃度を測定し関連を調べた。結果として、せん妄の有無、せん妄の重症度・病型・経過と血漿中オレキシン濃度に関連は認められなかった。 付加的な成果を2つ得た。1、血漿中オレキシン濃度は腎機能と負の相関を示す。2、普段のADL(日常生活動作)が悪いことと入院時の病状が重篤であることが入院後のせん妄発症の強力な予測因子である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
血漿中オレキシン濃度とせん妄には関連がなかった。オレキシンは主に脳から分泌されるため、オレキシンと脳との関係をより正確に把握するには、血液ではなく脳脊髄液を用いた研究が必要である。 腎機能の低下とともに体内のオレキシン濃度が高くなる可能性がある(血漿中オレキシンは腎臓を通して尿中へ排泄される可能性)。世界で血漿中オレキシン濃度を測定する研究が増えてきているが、今後は研究の計画や解釈に腎機能を考慮する必要がある。 入院時に簡便に入手できる情報からせん妄を予測することができるかもしれない。せん妄は予防が重要であるが、この結果をもとに、せん妄の起こる可能性の高い患者に集中的な予防策を講じることができる。
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