研究課題/領域番号 |
16K21105
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
土木環境システム
環境動態解析
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
日下部 武敏 京都大学, 工学研究科, 助教 (40462585)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 琵琶湖 / 溶存有機物 / 難分解性有機物 / 微生物群集 / 精密質量分析 / 生分解性試験 |
研究成果の概要 |
国内の湖沼において、微生物に分解されにくい難分解性有機物が増加しており、湖沼の炭素循環や今後の有機物管理を考える上で、湖沼有機物の起源や特性、変動を理解することは重要である。本研究は、湖沼の微生物群集が産出する難分解性有機物に着目し、その化学的描像と環境動態の解明を目指した。本研究では、琵琶湖溶存有機物(DOM)および流入河川DOM、並びに様々な有機基質から微生物が産出したDOMを調製し、精密質量分析を実施した。その結果、琵琶湖DOMの生成経路の一つとして微生物群集の機能と役割が重要であることが示された。一方、河川経由で琵琶湖に流入する陸域由来DOMの寄与も決して少なくないことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、微生物群集が介在する「微生物炭素ポンプ(microbial carbon pump)」が長期的な炭素貯留プロセスとして駆動していることに鑑みて、微生物食物網(microbial food web)の結節点として細菌が重要な鍵になると考え、微生物群集が産出する有機物に注目した。本研究で明らかとなった難分解性有機物の化学的描像や環境動態に関する知見は、湖沼における物質循環や水質形成メカニズムに対する理解の深化のみならず、健全な湖沼生態系の創出、持続可能な水利用、等々に資するものである。
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