研究課題/領域番号 |
16K21127
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
統計科学
制御・システム工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大木 健太郎 京都大学, 情報学研究科, 助教 (40639233)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 平均場型量子フィルタ / 平均場型蓄電池制御 / 量子スムージング / 移動エントロピー / 量子フィルタリング / 近似フィルタ / 状態推定 / 量子情報 / 制御工学 / 量子統計 |
研究成果の概要 |
量子情報処理ではスピン系の制御が重要になる.とくに誤り訂正を行うには測定値に基づくフィードバック制御が必要であり,測定結果から適切に量子状態を推定しなければならない.これは実時間で行う必要があり,スピン系が大規模になると現実的には行えなくなる.そのため分散的な処理も重要になる. そこで本研究では,古典系における大規模非協調ゲームである平均場ゲームの概念を量子系に拡張し,分散処理を実現するための平均場型量子フィルタを導入した.この適用は特定の量子系に限られるものの,非常に大規模な問題を非常に低次の問題にまで落とし込むことができる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
古典系では,所望の制御目標を達成するために測定された信号を計算機を用いて自由に整形することが可能であり,計算量の工夫も多く知られている.一方,量子系の信号処理では,その次元の大きさが膨大になることから,古典系よりも計算量の工夫が必要であり,それは適切な近似問題として表すことができる. 本研究は,イジング模型と呼ばれる量子系に対して,そのフィードバック制御における状態推定の低次元近似問題を平均場近似で与えることで,次元が大きければ大きいほど近似精度がよくなる結果が得られた.これは量子制御の実装がより容易になったことを意味する.
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