研究課題/領域番号 |
16K21177
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
腫瘍生物学
薬理学一般
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研究機関 | 帝京大学 (2017-2019) 島根大学 (2016) |
研究代表者 |
秋元 美穂 帝京大学, 医学部, 助教 (60437556)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | AdipoRon / 膵がん / ネクロトーシス / 抗腫瘍効果 / アディポネクチン / ネクロプトーシス / 腫瘍血管形成 / 経口投与 / 細胞死 / ROS / カルシウム / アディポネクチン受容体アゴニスト / アポトーシス |
研究成果の概要 |
本研究では、アディポネクチン受容体アゴニストAdipoRonが膵がん細胞の細胞死を誘導することを見出すとともに、その分子機序を明らかにした。AdipoRonは膵がん細胞のアディポネクチン受容体AdipoR1を介して下流のERK1/2を活性化し、ミトコンドリアにおけるカルシウムの蓄積とスーパーオキシドの産生量増加、ミトコンドリア機能の低下を引き起こしてネクロトーシスを誘発することが分かった。また、AdipoRonは膵がん担がんマウスへの経口投与により重篤な副作用もなく腫瘍増殖を抑制することや、膵がん患者由来のがん細胞に対しても殺細胞効果を示すことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、AdipoRonがヒト膵がん細胞の細胞死を誘導する分子機序を明らかにするとともに、動物実験や膵がんの臨床検体を用いたアッセイでもAdipoRonが膵がんに対する抗腫瘍効果を示すことを明らかにした。AdipoRonは抗糖尿病薬としての臨床応用が期待されているが、これまでがん治療への応用は試みられていない。本研究により得られた新たな知見は、アディポネクチン受容体アゴニストを膵がん治療に応用するための科学的な根拠となりうる。
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