研究課題
若手研究(B)
易感染性宿主となりうる高齢者・有病者は口腔衛生状態が悪化しやすいことに加え、緑膿菌が高率検出される。緑膿菌は日和見感染菌として捉えられ、肺炎のリスク因子としても知られている。本研究にて我々は、歯周病原因菌の1つであるFusobacterium nucleatumの培養上清を加えることにより、緑膿菌の病原因子であるピオシアニン産生が有意に上昇することを示した。また、培養上清に熱を加えることによりその効果は減弱したことから、熱に不安定な分泌タンパクであることが示唆された。
欧米人に多い嚢胞性線維症患者や要介護高齢者の口腔や気道には、緑膿菌定着が著しいことが知られている。緑膿菌からはピオシアニンという病原因子が産生され、これが気道に流入した異物のクリアランスが阻害し、肺炎を起こすと考えられている。本研究では、口腔に生息するF. nucleatumが緑膿菌との相互作用により、ピオシアニン産生が増強することが明らかなった。これは肺炎リスクをさらに高める因子となる可能性を示す初めての報告である。本研究結果の視点から、口腔ケア・専門的口腔健康管理は重要であることを示しており、今後の口腔管理の重要性を啓発するためのツールになる可能性が考えられた。
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