研究課題/領域番号 |
16K21214
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
獣医学
ウイルス学
|
研究機関 | 鹿児島大学 (2018) 九州大学 (2016-2017) |
研究代表者 |
藤本 佳万 鹿児島大学, 農水産獣医学域獣医学系, 准教授 (20613631)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | インフルエンザウイルス / トランスジェニックマウス / 抗体 / 感染抵抗性 / 感染防御抗体 |
研究成果の概要 |
抗ヌクレオカプシド蛋白質(NP)抗体の感染防御機構の解明を目的として、本研究課題を実施した。非感染中和抗体による主な抗ウイルス作用は、抗体依存性細胞障害(ADCC)および補体依存性細胞障害(CDC)活性である。ADCCおよびCDC活性に重要な部位を変異させた抗NPモノクローナル抗体遺伝子を導入したトランスジェニック(TG)マウスを作製し、インフルエンザウイルス接種実験を実施した。その結果、野生型マウスと比較してADCC/CDC活性欠損TGマウスでは感染抵抗性が観察された。本研究において、ADCCおよびCDC活性とは異なるメカニズムにより、抗NP抗体は感染防御能を発揮する可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
将来発生する鳥インフルエンザの原因ウイルス亜型を予想することは困難である。亜型を問わず感染防御効果を示す万能ワクチンは、緊急時のウイルス感染拡大防止策の有効な手段となることや、罹患家禽と密に接する防疫従事者への感染予防に利用されることが期待される。ヌクレオカプシド蛋白質(NP)には、インフルエンザウイルスに共通した抗原領域が多く保存されているため、万能ワクチンの標的蛋白質として適しているが、その感染防御機序は明らかにはされてない。本研究成果は、抗NP抗体による感染防御機序に関する新たな知見を得られた点に学術的意義があり、NPを標的とした万能ワクチン開発に繋がる重要な知見であると考えられる。
|