研究課題/領域番号 |
16K21228
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
教育学
基礎法学
|
研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
佐藤 晋平 佐賀大学, 教育学部, 講師 (00758807)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | ライフストーリー / 教育問題 / 教育裁判 / 法社会学 / 教育法 / 法的主体 / 当事者 / 生徒 / 代理 / 不登校 / 教育システム / 法システム / 子ども / ルーマン / 教育学 |
研究成果の概要 |
本研究では、学校でなんらかの権利侵害を受けたことで教育を受けることが中断し訴訟を起こした人物に対し、その経緯をどう振り返るのかにつきインタビュー調査を行った。 結果として、訴訟が当人に有利な形で終結したとしても学校での苦悩の経験を払拭するほどの影響を当人にもたらしていないことがわかった。いじめで苦しんだある人物は民事訴訟和解の後も地元に帰ることを恐れ、また生徒らの暴行と学校の対応に苦しんだ別の人物は、主張が認められた判決が出た後もPTSDに苦しんでいる。学校教育上での苦悩が必ずしも裁判によって終わらないという問題は、これまでほとんど指摘されてこなかった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
昨今、学校教育で苦しむ児童・生徒の存在が報道等で目立つようになる中、訴訟に関する報道も増えてきた。こうした児童・生徒らは、大人や学校、友人、あるいは社会から裏切られたというイメージの中を生きている。その彼ら・彼女らを、事後的で、時には機械的な印象も受ける訴訟という方法が救う、あるいは精神的に支援する結果をもたらすことができるのか。 従来の教育法研究はこのことについて多くを語らず、あたかも訴訟終結後は何の問題も存在しないかのようだった。本研究はこれに疑問を持ち、上記の苦しい経験を持つ当人らにインタビューを行うことで、訴訟が当人にとって助けになる部分、ならない部分の双方があることを示した。
|