研究課題/領域番号 |
16K21244
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生態・環境
自然共生システム
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
栗和田 隆 鹿児島大学, 法文教育学域教育学系, 准教授 (50616951)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 生物間相互作用 / 種間競争 / 性選択 / 音響信号 / 直翅目 / 交尾行動 / 種間関係 / 盗聴 / 性淘汰 / 共存機構 / 配偶行動 / 音響シグナル / 音響コミュニケーション / コオロギ / コミュニケーション |
研究成果の概要 |
室内実験ではタイワンエンマコオロギTeleogryllus occipitalisの方がネッタイオカメコオロギLoxoblemmus equestrisよりも種間競争で優位であるにも関わらず、奄美大島内では同所的に生息していることを解明した。また本種らは、オスがメスを求愛するために鳴き声を発する。その際に同時に2種が鳴くと求愛の妨害になる可能性がある。その可能性を検証したところ、両種において鳴き声による他種の妨害はないことがわかった。また、タイワンエンマコオロギでは同性愛行動が雄間闘争を弱める働きがあること、体色が父親から遺伝し、母親の体色が子の生存に関わることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
どのような種が共存できるのか、同所的に生息している各種の生態はどういったものなのかを解明することは、生態系の成り立ちを理解し、保全していく上で欠かすことができない情報である。奄美大島内の公園という小さな空間で同じような資源を利用し同じような音響信号をコミュニケーションに用いているコオロギ達がどうやって共存しているのかという問題に取り組んだ。その結果、種内のコミュニケーションを他種から阻害されることを避けるような適応進化が生じていることが示唆された。このように、生態系内の多種共存を考える上で進化的な視点を取り込む重要性を示すことができた。
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