研究課題/領域番号 |
16K21332
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
思想史
宗教学
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研究機関 | 聖学院大学 |
研究代表者 |
村瀬 天出夫 聖学院大学, 人文学部, 特任講師 (40768503)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | パラケルスス主義 / 科学と宗教 / 初期近代 / 近世 / ドイツ語圏 / パラケルスス / 宗教史 / 科学史 / ルネサンス / 思想史 / 科学思想史 |
研究成果の概要 |
本研究は、科学革命の潮流と宗教改革の潮流が交差する初期近代の「宗教的パラケルスス主義」と呼ばれる思想運動について、これの初期段階に焦点を当て、そこに現れる自然神学的な思想を明らかにした。とりわけパラケルスス主義者パウル・リンクの著作『三時代について』(1599/1602)および偽パラケルスス文書『医師たちのティンクトゥアについて』(初版1570)を取りあげ、そこに見られる終末論的な議論(救済史の枠組み、三時代論、「黄金の時代」への期待、化学的な聖書解釈、終末における学問の進歩)を取りだすとともに、それらを当時の歴史的な文脈(中世スコラ主義との対決、宗派化の時代)に位置づけた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は未開拓の文書群をとりあげることによって初期近代の科学・宗教思想史における未開拓領域への貢献を果たした。また初期近代の「科学と宗教」の相互作用にかんする研究動向に「宗派化の時代」への視点を導入するとともに、初期近代ドイツ語圏の「パラケルスス主義」にかんする知見を加えた。また17世紀のポスト宗教改革期の神学思想、とりわけ「ドイツ敬虔主義」に至るプロセスにおける宗教的パラケルスス主義を位置づける端緒を拓いた。さらに邦訳を刊行することによって国内におけるパラケルスス著作の紹介および原典翻訳の拡充に貢献した。
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