研究課題
若手研究(B)
メダカの消化管の長さを規定するDNA変異と,可塑性を可能とするエピジェネティックな変化をゲノムワイドSNP解析とメチローム解析により見つけ出し,遺伝的多型と表現型可塑性によって表現型が多様化する分子・進化メカニズム解明の糸口をつかむことを目的として,研究を実施した.その結果,消化管の長さを遺伝的に規定する遺伝子領域と,消化管の可塑性に関連するDNAメチル化領域を見つけた.それらの分子進化学的解析より,季節変動するDNAメチル化領域の機能的消失が,消化管の長さを規定する変異の固定に重要であることが示唆された.
本研究成果から,消化管の長さを規定する変異が存在すること,季節に応じてDNAメチル化を介して可塑的に変化させる可能性が高いことが示された.環境に応じた表現型の変化がこれら2つの仕組みによってどのように制御されているのか,本成果はこの問いに答えるための糸口を与えた.本研究成果は,“遺伝的同化”の分子メカニズムおよび,進化プロセスを捉えた可能性がある.今後も本研究を進めていくことで,メダカにおける消化管の長さの多様化が遺伝的同化によるものなのか検証可能で,進化学的にも本研究の意義は高い.
すべて 2019 2018 2017 2016 その他
すべて 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 1件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 8件) 学会発表 (16件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件) 図書 (1件) 備考 (2件)
G3: GENES, GENOMES, GENETICS
巻: 9 号: 1 ページ: 217-228
10.1534/g3.118.200779
Comp Biochem Physiol C Toxicol Pharmacol
巻: 209 ページ: 54-62
10.1016/j.cbpc.2018.03.006
bioRxiv
巻: -
10.1101/233411
Scientific Reports
巻: 7 号: 1 ページ: 5570-5570
10.1038/s41598-017-05766-3
120006987436
PLoS One
巻: 12 号: 6 ページ: e0178373-e0178373
10.1371/journal.pone.0178373
120006891149
PLOS ONE
巻: 12(1) 号: 1 ページ: e0170006-e0170006
10.1371/journal.pone.0170006
120005980875
Journal of Physiological Anthropology
巻: 35(1) ページ: 21-21
巻: 6 号: 1 ページ: 28691-28691
10.1038/srep28691
地域自然史と保全
巻: 38(1) ページ: 41-50
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id582.html
https://www.asahi.com/articles/ASLD84HS3LD8PPZB009.html