研究課題/領域番号 |
16K21368
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
解析学基礎
数学基礎・応用数学
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研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
福田 亜希子 芝浦工業大学, システム理工学部, 准教授 (70609297)
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研究協力者 |
渡邉 扇之介
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 離散可積分系 / 超離散可積分系 / 超離散化 / 固有値 / min-plus代数 / 箱玉系 / 保存量 / totally nonnegative行列 / 離散戸田方程式 / 超離散戸田方程式 / 超離散ロトカ・ボルテラ系 / Max-Plus代数 / トロピカル代数 / 可積分系 / Min-Plus代数 / 有向グラフ / 固有値問題 / 固有値計算 |
研究成果の概要 |
本研究課題ではまず,既存の可積分系を一般化した方程式を用いて,行列の固有値を精度良く計算する新しいアルゴリズムを開発した。さらに,既知の方程式とアルゴリズムに対して超離散化と呼ばれる極限操作を行うと,min-plus代数と呼ばれる通常の線形代数のものとは異なる固有値を計算できることが明らかとなった。Min-plus代数上の固有値は重み付き有向グラフにおける最小平均閉路重みに対応しており,グラフ上の最短経路問題の解法としての応用が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
行列の固有値問題は振動解析や情報検索,主成分分析,各種コンピュータシミュレーションなど実用上様々な応用があり,高速高精度な計算が必要とされている。しかし,一般の大規模で非対称な行列の固有値を精度良く求めることは非常に難しい。本研究開発した新しいアルゴリズムは,対象となる行列のクラスは多少限定されるものの,相対誤差の意味で高精度に固有値を計算できる。また,超離散化と呼ばれるテクニックを用いて,min-plus代数上の固有値を計算する新しいアルゴリズムを開発した。本研究は超離散可積分系と固有値計算アルゴリズムの対応を示した初の結果である。
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