研究課題/領域番号 |
16K21382
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
循環器内科学
歯周治療系歯学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
片岡 明久 帝京大学, 医学部, 講師 (70758143)
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研究協力者 |
片桐 さやか
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 加齢性大動脈弁狭窄症 / 歯周病原細菌 / quantitative PCR / 血清抗体価 / 大動脈弁口面積 / 平均大動脈弁圧較差 / 相関関係 / 弁口面積/year / DVI/year / 血清P.g.抗IgG体価 / RNA-seq / 大動脈弁 / 硬化石灰化 / 高感度CRP / 細菌 / 歯学 / 内科 |
研究成果の概要 |
加齢性大動脈弁狭窄症患者42名を解析したが、唾液中の菌量または血清IgG抗体価とΔAVA/年またはΔMG/年の相関関係は、歯周病原細菌のA.a、P.g.ともに有意な相関関係は認めなかった。唯一、抗P.g. IgG抗体価が有意ではないが、弁口面積減少の進行の早い群で低い傾向を認めた(p = 0.07)。また、外科手術で摘出された大動脈弁におけるquantitative PCRは、全ての症例(n=3)で硬化石灰化が強い部分と軽度の部分ともに、A.a.もP.g.もまったく検出されない結果であった。この結果から、加齢性大動脈弁狭窄症患者の進行に歯周病原細菌は関与しているとは言い難いと考えた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
当初の仮説と異なり、他の動脈硬化性疾患とは違い、加齢性大動脈狭窄症患者の進行においては代表的な歯周病原細菌の検出や進行具合への関与が認めなかった、という結論が世界で初めて証明された。残念ながら、本疾患に関しては積極的な歯周病予防を介入の意義はないと考えられ、重度に進行しかつ有症状になった際の外科的、経カテーテル的大動脈弁置換術が引き続き、治療の主流であることに変わりないと考える。しかし、今回の研究課題を遂行することにより、歯周病と循環器疾患の関連をさらに調査するコラボレーションの土台が構築できたため、本分野の今後の研究が期待される。
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