研究課題/領域番号 |
16K21396
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
感染症内科学
細菌学(含真菌学)
|
研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
輪島 丈明 東京薬科大学, 薬学部, 講師 (00516669)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 無莢膜型肺炎球菌 / 形質転換 / PspK / ワクチン / 無莢膜型 / 肺炎球菌 / 莢膜型 / 莢膜 / 無莢膜 |
研究成果の概要 |
PspK保持無莢膜株の出現と増加が報告されている。そこで、この要因を明らかにするため研究を行った。まず、pspKを耐性遺伝子に置換した株を作成した。この株のゲノムと莢膜保持株を混合したところ、高頻度で莢膜の脱落が認められた。また、莢膜脱落株は保持株と比較し、フィットネスが高かった。さらに、pspK保持無莢膜株の貪食抵抗性、付着能、バイオフィルム形成能を検討した。その結果、pspK保持株は貪食抵抗性が低かったが、付着能とバイオフィルム形成能が高かった。すなわち、莢膜保持株はpspKの獲得により無莢膜化し、無莢膜株はフィットネス、定着性、バイオフィルム形成能が高いことで増加したことが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺炎球菌の無莢膜型株はこれまで病原性がないとされほとんど注目されてこなかった。しかし、ワクチンの導入とともにpspK保持無莢膜株が顕在化してきている。本研究から、莢膜保持株は無莢膜株のゲノムDNAを取り込み容易に無莢膜化すること、無莢膜型株は莢膜保持株と比較し、フィットネス、付着性、バイオフィルム形成能が高く生存しやすいことが示唆された。すなわち、本研究成果は、無莢膜株がワクチンからのエスケープ機構になることを示唆するものであり、無莢膜株にも注目すべきであることを示すものである。
|