研究課題/領域番号 |
16K21437
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
層位・古生物学
形態・構造
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研究機関 | 秀明大学 |
研究代表者 |
村上 瑞季 秀明大学, 学校教師学部, 講師 (70710614)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ヒゲクジラ / 耳小骨 / 形態 / 進化 / ツチ骨 / アブミ骨 / 形態比較 / 系統 / 機能 |
研究成果の概要 |
ヒゲクジラ類の耳小骨の分類群ごとの形態差違を明らかにするため,17種のヒゲクジラ類に関して形態比較を行なった.その結果,形態差違が軽視されてきたヒゲクジラ類においても,各科ごとに耳小骨の形態が異なることが明らかとなった.たとえば、ナガスクジラ科のツチ骨は,他のヒゲクジラ類に比べて,前突起が背腹方向に厚い.また,コククジラのツチ骨は内側面観において前後に幅広く,キヌタ骨との関節面も歪な楕円形である.アブミ骨は形態的な多様性は低いが,ホッキョククジラのアブミ骨は他のヒゲクジラ類より長い.このように、ヒゲクジラ類の耳小骨の形態は各系統を反映しており、鳴音などの生態と関連して進化した可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒゲクジラ類の耳小骨は,下顎骨-音響脂肪-鼓室骨と伝達されてきた音を,内耳に伝える重要な働きを有している.耳骨のうち,鼓室骨や耳周骨に関しては形態や機能といった観点から多くの研究が行なわれてきたが,耳小骨の形態と機能に関する研究は種ごとの記載でさえごくわずかしか行なわれてこなかった.本研究では,17種のヒゲクジラ類に関して耳小骨の形態比較を行ない,形態的な差違が軽視されてきたヒゲクジラ類においても,耳小骨は各科ごとに形態変異があることを明らかにした.本研究はで初めて明らかになった形態差異は、ヒゲクジラ類の鳴音の進化がどのようにおこったのか理解する上で重要である.
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