研究課題/領域番号 |
16K21440
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
リハビリテーション科学・福祉工学
医療技術評価学
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研究機関 | 東京工科大学 |
研究代表者 |
楠本 泰士 東京工科大学, 医療保健学部, 講師 (60710465)
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研究協力者 |
菅原 仁
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 痙直型 / 脳性麻痺 / H反射 / ストレッチ / 脊髄前角細胞 / 下肢随意性 / 関節トルク / 神経伝導速度 / 末梢神経 / 神経電動速度 / 筋力 / 脛骨神経 / 粗大運動 / 歩行 / 運動療法 |
研究成果の概要 |
痙直型脳性麻痺患者における末梢神経の伝導速度や脊髄前角細胞の興奮性を示すH反射について調査を行った。運動レベルの高い脳性麻痺患者では、利き足非利き足の神経伝導速度に差がなく、下肢随意性や筋力と関連がなかった。脳性麻痺患者ではうつ伏せより立位にてH反射の振幅が大きく、姿勢による反射の調節能力が低下することが示唆された。また、脳性麻痺者は足関節の筋収縮時のH波の反応から、健常者と比べて脊髄前角細胞の興奮性が十分に制御されていなかった。健常者と運動レベルの高い脳性麻痺患者では立位でのストレッチ後にH波の振幅低下を確認できたが、運動レベルの低い脳性麻痺患者ではストレッチ後にH波の振幅が上昇した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ストレッチ後の可動域増大には筋や腱の粘弾性の変化である生理学的要因と脊髄前角細胞の興奮性を含めた神経学的要因が関与する。足関節を上側に動かした際にH波振幅値が上昇する者へのふくらはぎの筋(腓腹筋やヒラメ筋)のストレッチでは相反抑制の効果を組み合わせることはできないため、痙直型脳性麻痺者の足関節ストレッチは、H波振幅値の上昇と低下に合わせて、神経学的な効果を組み合わせるか判断する必要性が示唆された。 脳性麻痺患者における運動療法として、より効果的なストレッチ方法の選択が可能となることが示唆された。
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