研究課題/領域番号 |
16K21489
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会学
観光学
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
野田 岳仁 立命館大学, 政策科学部, 助教 (20756770)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | アクアツーリズム / エコツーリズム / コモンズ / ローカル・ルール / 自然の利用権と管理義務 / 水資源管理 / 名水百選 / 水場の利用権と管理義務 / マナーを守る観光 / ローカル・ルールを守る観光 / 排除性 / コモンズの開放 / 資源管理 / 水文化 / 観光まちづくり |
研究成果の概要 |
本研究では、アクアツーリズムという新しい観光の論理と仕組みを明らかにすることを通じて、現状の政策とは異なる観光と住民生活の共存可能な政策論を検討した。現状では、大きく2つの方向性で政策的対応がとられてきた。ひとつは、観光客に”マナーを守る”観光のあり方である。もうひとつは、観光客にマナー向上を強いることに限界があるため、地元住民に配慮して、観光客向けの湧水施設をつくり、住民の利用と観光利用を空間的に分離する対応である。それに対して、各地の事例研究を通じて明らかになったことは、地域コミュニティで共有されている水資源をめぐる“ローカルなルール”を守る観光による政策論の必要性であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アクアツーリズムの魅力を探ると、地元住民の暮らしに息づいた水資源を開放し、観光客も利用できることにあることがわかってきた。だとすると、いかに住民の生活と観光を共存させるかが課題となるのだが、水場が観光資源化されると、次第に住民の利用が失われることになる。従来の研究では、その理由を観光客と地元住民の衝突や水場の管理組織の弱体化の問題として捉えてきたのだが、本研究では、水場の利用と管理の仕組みやルールに注目して観光化のプロセスを分析することで、住民が保持してきた水場を利用する“権利”が奪われることの問題であることを明らかにした。本研究の意義は、その知見を踏まえた政策論を提示したことにあるだろう。
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