研究課題
若手研究(B)
本研究では、防災の意味を共同構築するための防災教育のあり方について、理論的研究と実践的研究を行い検討した。理論的研究では、防災対策のいずれの側面においても防災の意味を共同構築する「防災の学び」が必要とされていることが明らかとなった。そして、防災の学びのためには、教える/教えられるという関係の相互交換のみならず、その超越が重要である。理論的な研究に加えて、複数のフィールドにおいて、実際に「防災の学び」を提供するための防災教育実践を実施し、理論に基づいた防災教育が実現可能であることを示した。
本研究では、正解が存在しない問題にも向き合い、各共同体内で協力して、どのように対処するのかということを考えることを「防災の学び」と定義し、そうした「防災の学び」を提供する防災教育実践を実施した。結果、「防災の学び」によって、一般市民であっても防災の知恵を生み出すことが可能であることが明らかとなった。「防災の学び」を実現することで、一般市民であっても真の防災を専門家とともに担うことができるといえ、それは、防災分野における市民参加を実現する一つの手段となり得ると考えられる。
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