研究課題/領域番号 |
16K21509
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
基盤・社会脳科学
認知科学
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研究機関 | 関西医科大学 (2017-2018) 近畿大学 (2016) |
研究代表者 |
倉岡 康治 関西医科大学, 医学部, 助教 (10581647)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 社会的報酬 / 扁桃体 / 腹側線条体 / サル / ニューロン / 社会的情報 / 報酬 / 嫌悪 / ニューロン活動 / 情動 |
研究成果の概要 |
霊長類は、社会的情報の価値を予測して行動する必要がある。そこで本研究では、このような認知機能を実現する神経基盤を明らかにするため、社会的報酬・嫌悪刺激に対する、腹側線条体と扁桃体の応答から、領域間の機能的結合について調べた。社会的報酬・嫌悪予測刺激に対して、扁桃体は素早く応答するが、刺激の価値を予測する応答は見られなかった。一方、腹側線条体では、応答が扁桃体より遅れるが、刺激の価値によって応答の大きさが変化した。以上の結果は、扁桃体が社会的情報に素早く応答して、その情報を腹側線条体へ送り、腹側線条体は受け取った情報の価値を予測するという、2領域間の機能的結合が形成されていることを示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、社会的報酬の価値情報が扁桃体から腹側線条体へ送られるという、脳内で社会的情報の価値が処理されていく過程の一端が明らかになった。この結果により、霊長類が社会的行動をする上での動機や意欲を生じる脳内神経機序の解明につながると期待できる。さらに研究が進めば、社会生活を送ることに困難を感じる人たちの脳内における問題を明らかにし、延いてはその治療にもつながる可能性がある。
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