研究課題/領域番号 |
16K21512
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
無機化学
ナノ構造化学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
松木園 裕之 近畿大学, 分子工学研究所, 博士研究員 (50724150)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ポリヒドロキシウレタン / ポリアミン / 二官能性六員環カーボナート / 炭酸ジフェニル / トリメチロールプロパン / ノシル基 / 高分子合成 / 無機化学 / ナノ材料 / キラリティ / 階層構造 |
研究実績の概要 |
平成28年度は特異的なナノ表面構造を有するヒドロキシアパタイトを作製する上で用いる有機超分子テンプレートを合成することを目指し、①種々の構造の短鎖ポリアミンの合成と②それらのポリアミンを主鎖に含むポリヒドロキシウレタンの作製を行った。以下にこれらの結果を簡単にまとめる。 ① 種々の構造の短鎖ポリアミンの合成:市販のエチレンジアミン、ジエチレントリエチレン、N,N’-ビス(3-アミノプロピル)エチレンジアミンをノシルクロリドと反応させることでアミノ基をノシル保護した。その後、末端のアミンを塩基条件下でN-(3-ブロモプロピル)フタルイミドと反応させた後、ヒドラジンで脱保護することで末端にフリーの1級アミンを有し、且つ内部の2級アミンがノシル保護された3種の短鎖ポリアミンを合成することができた。 ② ポリアミンを主鎖に含むポリヒドロキシウレタンの合成:これらのポリアミンを塩基触媒存在下、トリメチロールプロパン二量体と炭酸ジフェニルから合成できる二官能性六員環カーボナートと室温で開環重付加を行い、その後4-メルカプト安息香酸を用いてノシル基を脱保護することにより、主鎖に3種の異なる構造のポリアミン部位を有するポリヒドロキシウレタンを合成することができた。 以上、有機超分子テンプレート作製に必要なポリアミン含有ポリヒドロキシウレタンを合成することができた。①に示したノシル基を用いた2級アミンの合成法を利用することで、さらに多彩な構造の短鎖ポリアミンを設計することが可能である。そしてこれらのポリアミン含有ポリヒドロキシウレタンを酒石酸やD-グルカル酸などのアルダル酸と水中で混合することで複合化し、キラルなナノ表面構造を有する有機超分子テンプレートを作製し、さらにこのテンプレートの表面でヒドロキシアパタイトを作製することで、特異的なキラルナノ構造を表面に構築することができると期待される。
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