機械学習による上皮成長因子シグナル伝達の応答不均一性の推定

• 研究課題/領域番号: 16K21624
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: システムゲノム科学; 生命・健康・医療情報学
• 研究機関: 大阪大学
• 研究代表者: 岩本 一成 大阪大学, たんぱく質研究所, 助教 (70619866)
• 研究期間 (年度): 2016-04-01 – 2018-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2017年度)
• 配分額: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円); 2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
• キーワード: 数値シミュレーション / EGFシグナル伝達 / 応答不均一性 / EGFシグナル伝達経路 / コンピュータシミュレーション / シグナル伝達 / 機械学習

研究成果の概要

細胞ごとに外部刺激に対する応答が異なる 応答不均一性は、細胞のがん化や薬剤耐性等に関与しているが、この機序に関しては未だ不明な点が多い。本課題では、上皮成長因子（EGF）シグナル伝達経路の新規数理モデル解析およびサポートベクターマシンによるERK応答予測を行い、EGF受容体およびRas発現量の変化がERK核内移行レベルを大きく変化させる事、また、これらの発現量から精度良くERK応答を予測できる事を明らかにした。これらの結果から、EGF刺激時のERK核内移行応答は、EGFシグナル伝達に関与するタンパク質、とくにEGF受容体およびRas発現量により制御されている可能性が示唆された。

研究成果

• [雑誌論文] Transcriptionally inducible Pleckstrin homology-like domain, family A, member 1, attenuates ErbB receptor activity by inhibiting receptor oligomerization (2018)
  • 著者名/発表者名: Shigeyuki Magi, Kazunari Iwamoto, Noriko Yumoto, Michio Hiroshima, Takeshi Nagashima, Rieko Ohki, Amaya Garcia-Munoz, Natalia Volinsky, Alexander Von Kriegsheim, Yasushi Sako, Koichi Takahashi, Shuhei Kimura, Boris N Kholodenko, Mariko Okada-Hatakeyama
  • 雑誌名: Journal of Biological Chemistry 巻: 293 号: 6 ページ: 2206-2218
  • DOI: 10.1074/jbc.m117.778399
  • 査読あり / 国際共著
• [雑誌論文] シングルセルシーケンスデータを読み解くための情報解析 (2017)
  • 著者名/発表者名: 岩本一成，岡田眞里子
  • 雑誌名: 実験医学別冊 シングルセル解析プロトコール 巻: 35 ページ: 788-793
• [雑誌論文] Current Status of Mathematical Modeling of Cancer - From the Viewpoint of Cancer Hallmarks (2017)
  • 著者名/発表者名: Shigeyuki Magi, Kazunari Iwamoto, Mariko Okada-Hatakeyama
  • 雑誌名: Current Opinion in Systems Biology 巻: 2 ページ: 38-47
  • DOI: 10.1016/j.coisb.2017.02.008
  • 査読あり / 国際共著 / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Modeling cellular noise behind heterogeneous cell responses in epidermal growth factor signaling pathway. (2016)
  • 著者名/発表者名: Kazunari Iwamoto, Yuki Shindo, Koichi Takahashi
  • 雑誌名: PLOS Computational Biology 巻: 12 号: 11 ページ: e1005222-e1005222
  • DOI: 10.1371/journal.pcbi.1005222
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
• [学会発表] シグナル依存的なクロマチン構造変化によるスーパーエンハンサーの制御機構 (2017)
  • 著者名/発表者名: 岩本一成
  • 学会等名: 日本生物工学会バイオインフォマティクス相談部会 第一回講演会
  • 招待講演
• [学会発表] シグナル依存的なクロマチン構造変化によるスーパーエンハンサーの制御機構 (2017)
  • 著者名/発表者名: 岩本一成
  • 学会等名: 第35回染色体ワークショップ・第16回核ダイナミクス研究会
• [学会発表] Formation of NF-kappa B super enhancer regulated by chromatin structural changes (2017)
  • 著者名/発表者名: Kazunari Iwamoto
  • 学会等名: Australian National University (ANU) & IPR 2nd Joint Symposium 2017 “PROTEIN STRUCTURE AND FUNCTION”
  • 国際学会
• [学会発表] 遺伝子変異不均一性によるシグナル伝達破綻機序の解明に向けた数理モデリング (2017)
  • 著者名/発表者名: 岩本一成
  • 学会等名: 新学術研究領域「数理シグナル」第１回若手ワークショップ
• [学会発表] スーパーエンハンサーを介した転写因子NF-kappaBの遺伝子発現制御機構の解明 (2017)
  • 著者名/発表者名: 岩本一成
  • 学会等名: 第5回NGS現場の会
  • 招待講演