研究課題/領域番号 |
16K21650
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
神経生理学・神経科学一般
細胞生物学
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研究機関 | 公益財団法人東京都医学総合研究所 |
研究代表者 |
鈴木 元治郎 公益財団法人東京都医学総合研究所, 認知症・高次脳機能研究分野, 主席研究員 (60466034)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ALS / TDP-43 / プリオン / 神経変性疾患 / 筋委縮性側索硬化症 |
研究成果の概要 |
認知症などの神経変性疾患において、脳内の細胞における異常タンパク質の蓄積は広くみられる現象であることから、神経細胞変性の原因ではないかと考えられる。TDP-43は筋萎縮性側索硬化症(ALS)や前頭側頭葉変性症(FTLD)などで神経細胞において異常凝集が観察されており、これらの疾患の原因と思われる。本研究では試験管内で合成したTDP-43タンパク質から異常凝集体を形成し、ヒト神経線維芽細胞SH-SY5Y細胞株において異常TDP-43凝集体の蓄積過程を詳細に観察することができた。また、蓄積したTDP-43が患者脳と同様に異常リン酸化されていることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
筋萎縮性側索硬化症(ALS)や前頭側頭葉変性症(FTLD)などの神経変性疾患ではTDP-43というタンパク質が神経細胞において異常に凝集していることが観察されており、これらの疾患の原因であると考えられる。本研究により試験管内で合成したTDP-43タンパク質の異常凝集によりヒト神経線維芽細胞において異常TDP-43凝集体の蓄積を誘導することができた点は、これらの疾患の細胞モデルの確立へとつながり、学術的かつ社会的に意義が高いものであると考えられる。今後、マウスなどの動物モデルに応用することにより、有効な動物モデルの確立や、治療薬の開発への応用も期待できる。
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