研究課題/領域番号 |
16KK0030
|
研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
哲学・倫理学
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
Tobias Bauer 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 准教授 (30398185)
|
研究期間 (年度) |
2016 – 2019
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
|
キーワード | 赤ちゃんポスト / 匿名出産 / 内密出産 / 出自を知る権利 / 非配偶者間人工授精 / ドイツ / 倫理学 / 生命倫理学 / 生命倫理 / 日独比較 |
研究成果の概要 |
赤ちゃんポスト問題について、ドイツにおける議論にみられる様々な論拠の分析を発端に、本問題の倫理学上の扱いにおける根本的な問題点を明らかにした。それを踏まえて、赤ちゃんポスト問題と深く結びついている「出自を知る権利」が、本議論における最も影響力のある論拠としてどのように浮上したのかについての分析も行った。とりわけ、「出自を知る権利」の赤ちゃんポスト議論における役割と、非配偶者間人工授精をめぐる議論における「出自を知る権利」の扱いを比較し、「出自を知る権利」の本質についての検討を行い、それを通して得られた再解釈を、これまで日独両国の当該議論で十分に論じられていない重要な要素として提示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本において2007年に設置された赤ちゃんポストおよび現在導入が議論されている「内密出産」は、どちらもドイツをモデルとしている。これらの取り組みの是非を論じる際に最も重要な論拠である子どもの「出自を知る権利」について、ドイツにおける議論内の位置づけに関する正確な情報を提供できたことが、本研究プロジェクトの最大の学術的および社会的な意義である。
|